いよいよ稲穂も実る10月を迎えました。
9月は本当に雨が多く、様々な行事に影響を及ぼしました。台風24号、台風25号も相次いで上陸し、日本列島に大きな被害を出しました。「過去最高に暑い夏」と先月は所感を書きましたが、一転、雨の話題であり、まさに人間の力など及ばぬ自然の力を実感しているところです。
(社)甲府青年会議所でも、9月に予定されていた青少年育成事業「山登り」が2週にわたって雨の影響を受け中止となりました。こちらは10月に改めて実施をしたいと考えております。
9月末に来襲した台風25号は勢力が強く、ここ山梨県に上陸した台風の中でも過去に例を見ないほど強い風が吹き荒れました。道路には看板が落ちていたり、換気扇が舞っていたりと、危険な状態でありました。この台風25号の影響を受けたのが9月29日、30日で開催された「第2回山梨ベーコンフェスティバル」であります。
ちなみに今年第2回を迎えたこの「山梨ベーコンフェスティバル」。
開催背景は、2014年度に山梨県国際交流課の方々が、(社)甲府青年会議所の方に訪問され、「姉妹都市関係にあるアイオワ州と社会人同士の国際交流を進めてほしい」との要請をいただいたことに始まります。要請を頂いてから3年間、アイオワへの訪問や日本への受け入れを繰り返し、そして昨年2017年、双方の特産品である豚肉を通してさらなる国際交流を深めようと、アイオワ州で有志により10年前から開催している「ベーコン祭り」をアジア初、この山梨にて開催をすることになったのであります。手探りの中、第1回を開催した昨年は1万人を超える方にご来場いただき、またテレビをはじめ多くのメディアに取り上げられるなど多くの反響をいただきました。今年の運営主体は(社)甲府青年会議所から山梨ベーコンコンソーシアム様となりましたが、山梨県の経済人の国際交流として2014年、2015年、2016年と続いてきた流れが、2017年に形になり、まちづくりの一環として開催、人の流れをつくり地域に浸透する事業となった、とても想いが強い事業です。満を持しての第2回でありましたが、土曜日は一日雨、日曜日は台風接近とあいにくの天候になってしまい、終了時刻の繰り上げなどで対応しましたが、それでも2万人を超える方にご来場いただくことができました。今後も甲府ににぎわいを創り出す、人の流れをつくる事業として継続に尽力したいと思います。
さて、2018年度の活動も残り3ヵ月となって参りました。この時期になると2019年度、いわゆる「次年度」と呼ばれる組織の動きが本格的にスタートし、2018年度の活動は最後の段階に進んできます。私も昨年7月の予定者からの様々なことを振り返り、理事長所信に掲げた今年度の運動の成果に思いを巡らせています。
理事長予定者として選んでいただいたとき、考えたのは「希望を持てる地域だと示したい」ということでした。経済指標や今後の展望、人口推移などの数値を見たとき、とても成長の根拠となるものはありませんでした。しかし、人間の豊かさは経済指標や人口推移で決まるものではないと思います。価値観が大きく変化する時代において、人は「体験」に価値を見出しているように感じることが増えました。きれいな空気を吸うこと、自然を感じること、体を動かすこと、ある意味では文明の利器と対極にある体験を人は求め始めているのだと感じます。その観点で言えば、誰もが自慢できる「自然」を有し、世界文化遺産「富士山」があり、多くの山、木々に囲まれたこの「山の都」はまさにその「体験」の舞台になりえるのではないでしょうか。また、リニア開通による、リニア甲府駅を中心とした開発の可能性は、他のどの県のリニア駅より大きいと言えます。例えばここに世界から人が集まる仕組みを作ることができれば、「リニア乗車体験」「自然体感」「富士山観光」の三位一体となった交流人口激増のチャンスが眠っていると思います。
こんな思いから、2018年度の活動を考え、構想を膨らませてきました。今月18日には2018年度の集大成ともいうべき10月例会が開催されます。
ぜひ、多くの方にお集まりいただき、今後の山梨県をともに考えていただければと思います。
残り3ヵ月。
最終コーナーを回って最後の直線を迎えます。
全ての力を振り絞ってラストスパート!!
ともに未来に希望を懸けよう!
一般社団法人甲府青年会議所2018年度 第67代理事長 小澤孝一郎